行動から思考、思考から行動
~なぜ人と組織は変われないのか:その6~
親愛なる皆様
おはようございます。
ハーバード大学の研究チームが書いた著書、
「なぜ人と組織は変われないのか」
大変勉強になる一冊なので、先月からこの
モーニングメールでシリーズとしてまとめている。
今朝はその6。(次回、その7で完結)
リーダーが如何にして道を示すか?
という観点で7つ描かれている、6つめは、
思考様式と行動のいずれか一方を変えるだけでは
変革は実現できない。思考様式の変革が行動の変革
を促進し、行動の変革が思考様式の変革を促進する。
考え方と行動のどちらも変えるべきだと理解する。
そう書かれている。
そりゃそうだと思ったのが率直な感想だった。
ただ、思考と行動、どちらの変革からアプローチす
べきかという観点で考えると、私は「行動の変革から
思考や意識の変革を促す」ことを研修や人財育成の場
で長年言い続けてきた。
茶道や華道、柔道、剣道と日本古来の芸術、武術
なども姿勢や礼節、形、つまり行動から精神を育
むというアプローチ。私はそれを信じている。
本書では、行動から思考へ、思考から行動へという
二者択の発想ではなく、二つのアプローチを一体化
させるとい表現を使っている。
私は、実践の伴わない精神論や、内省的なことだけに
アプローチをする非日常的なセミナーや耳障り良く
心地の良い言葉が飛び交う勉強会などは個人的にあまり
好きではないというか、あまり日常の役に立たないと
いうのが私の持論。
重要なのは、日常。
日常の実践に活かせれなければ変革はあり得ない。
以前、こんな話を聴いたことがある。
悩みを抱えた経営者が禅寺修業の体験学習に参加した
時の話。お坊さんに問われた「あなたは何をしにここ
へ来たか?」と、するとその経営者は「心を磨きに来
ました」と答えた。するとお坊さんはこう云った
「ならば、ここに心を出して磨いて下さい」
経営者絶句。
「実際に磨けないものを磨くなんて嘘だ、磨ける
ものを磨いて下さい」とお坊さんから云われ、
その経営者は、終日一心不乱に廊下を磨いていかれ
スッキリして帰って行かれたという話。
行動から思考、思考から行動、
二つのアプローチを一体化させる。
言い得て妙であります。
今日も一日良い日に致します。
物流応援団長(兼)応援され団長
山田泰壮(やすお) 拝